手話を使っていると、自分の手話のレベルがどれくらいなのか気になってきますよね
手話に限らず、自分が頑張ってることに対して、客観的な評価、格付けをされるのが資格の一つの役目です
僕は妻と話せればそれで良いと思ってますが、手話もそこそこ使えるようになってるので、せっかくなので手話の資格を目指そうと思いました
手話の資格って調べると色々あるんだね〜
そうだよ!何を目指すかで取得する資格も違うから調べておこうね
ということで、手話の資格について全体像をまとめます
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大きな分類 公的と民間
手話の資格は大きく分けると公的資格と民間資格に分類されます
公的資格
厚生労働省や各自治体が試験や講習等を実施し、認定する資格
「手話通訳士」「手話通訳者」「手話奉仕員」の三種類
各資格の大きな違いは認定する機関です
- 手話通訳士 … 厚生労働省
- 手話通訳者 … 各都道府県
- 手話奉仕員 … 各市町村
試験合格や講習修了後に各機関に登録します
公的資格は自分の手話レベルを知るというよりは、資格を得ることで社会的信頼を得て仕事、ボランティアをすることが大きな目的になります
民間資格
社会福祉法人、NPO法人が試験を実施しています
「手話技能検定」「全国手話検定」の二種類
二つとも1級、2級等のレベル分けがされており、自分の手話について客観的な評価を得ることが目的になっています
各資格の概要
手話通訳士(手話通訳技能認定試験)
厚生労働省が聴力障害者情報分館センターに実施を委託している「手話通訳技能認定試験」に合格し、聴力障害者情報文化センターに登録することで「手話通訳士」になれます
20歳以上であれば誰でも受験できるものの、合格率は10%前後
手話を仕事にしようとする人が受験している中での10%なので、かなり難しい資格ですね
聴力障害者情報分館センターに登録されているため社会的信頼度がある他、政見放送や裁判等の公的な場面での手話通訳業務は「手話通訳士」でなければすることができません
逆にそういった場面以外では手話通訳士でなくてもでき手話通訳ができるので、手話は手話通訳士レベルであるものの、手話通訳士を取得していない方も結構いるようです
【外部リンク】厚生労働省 手話通訳技能認定試験について
【外部リンク】社会福祉法人 聴力障害者情報文化センター
手話通訳者(手話通訳者全国統一試験)
各都道府県が全国手話研修センターに実施を委託している「手話通訳者全国統一試験」に合格することで「手話通訳者」になれます
受験資格は「ア.手話通訳者養成課程修了者」、もしくは「イ.手話通訳者養成課程修了者と同等の知識及び技術を有するもの」と定められています
「手話通訳者養成課程」は各都道府県の福祉センターや聴覚障害者情報センター等で開講されており、基本課程(35時間)、応用課程(35時間)、実践課程(20時間)の90時間で構成されています
「手話通訳者養成課程修了者と同等の知識及び技術を有するもの」は各都道府県によって条件が異なるので、都道府県の試験実施団体に問い合わせるか、試験の案内を確認する必要があります
※3年以上の手話通訳経験や、福祉課程の高校・大学の卒業者等があるようです
受験資格の条件だけでも厳しいですが、試験の合格率は20%前後となかなかの難易度
政見放送や裁判などの場面での手話通訳以外であれば手話通訳の仕事ができるため、手話通訳者の資格だけでも十分に仕事ができます
【外部リンク】社会福祉法人 全国手話研修センター
※手話通訳者全国統一試験については各都道府県にて運営されているため、試験詳細は「全国手話統一試験 都道府県」で検索してください
手話奉仕員
市町村が実施する手話奉仕員養成講座を修了すると、手話奉仕員として各市町村に登録されます
市町村によっては試験もありますが、講座修了後に申告するだけで良いところもあります
手話奉仕員養成講座は市町村に問い合わせて受講することになりますが、大体の条件が「市町村に在住または通勤している18歳以上」であって、特別な受講条件はありません
カリキュラムは入門課程(35時間)、基礎課程(45時間)
手話奉仕員は「聴覚障害者の生命や権利に関わる通訳業務は担うべきではない」とされており、ボランティアの範囲内で手話通訳を担います
手話技能検定
2001年にスタートした民間(NPO手話技能検定協会)による初の手話の資格です
それまで、手話の資格は前述した手話通訳のための資格しかありませんでした
公式HPには、手話技能検定の目的を自身の手話レベルを測ることと明文化されています
手話技能検定は手話通訳試験ではありません。あくまで手話の言語としての技能力を検定するための試験です。したがって試験内容は通訳としての技能を検定するわけではありません。手話検は手話を学習した人がどのくらい手話能力が高まったのかを知るための試験なのです。
引用元 手話技能検定公式HP
資格のレベルは1〜7級で7階級に分かれており、7級は指文字の読み取り、3〜6級はマーク式、1〜2級は実技試験です
3級までは特段の受験資格もないため、独学でも十分に合格を目指せるレベルとなっています
※2級は3級合格、1級は2級合格が条件
また、コロナ禍以降は全て自宅(オンライン)で受験ができるようにもなっており、気軽に挑戦できる資格です
【外部リンク】手話技能検定
全国手話検定
社会福祉法人 全国手話研修センター が2006年から開始しました
手話技能検定が「自身の手話レベルの把握」を目的としているのに対して、全国手話検定は「ろう者とのコミュニケーションがどの程度できるのか」に着目しています
この試験の目的は、「手話の知識だけではなく、面接委員と手話で会話をすることにより、ろう者と手話でどの程度コミュニケーションができるのか」を評価認定することです。
引用元 全国手話検定試験HP
資格の級レベルは1〜5級で6階級に分かれており(準1級が含まれる)、3〜5級は実技試験のみ、1〜2級が筆記試験と実技試験が行われます
実技試験に重きを置いており、試験内容からもろう者とのコミュニケーションを重要視している姿勢が窺えます
各級受験資格は一切なく、いきなり1級を受験することも可能
オンラインでの受講もできます
【外部リンク】全国手話検定試験
最後に 〜目的に合わせて受験する資格を選ぶ〜
手話の資格は大きくは「公的」「民間」で全5種あり、それぞれ成り立ちや資格の目的が異なります
将来的に福祉関係、手話で仕事をするのであれば公的資格を目指すべきですし、趣味や興味で自分の手話レベルを確認したい程度であれば民間資格で良いでしょう
手話で仕事しようとしているわけではないから、受験するなら民間で十分かなぁ〜
公的はハードルが高いよ(> <)
各資格についてざっくり調べましたが、もう少し詳細まとめられれば記事にしようと思います
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