
NHKでドラマ化、韓国で映画化が決定して「デフ・ヴォイス」が話題となりました
【外部リンク】
NHK ドラマ デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 作成決定のお知らせ
映画ナタリー 「ウ・ヨンウ」脚本家が長編映画監督デビュー、原作は「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」

NHKドラマはろう者役をろう者がやるということで、手話サークルでも話題になっていました
NHKのドラマは2023年冬、韓国での映画は2024年にクランクイン予定
以前に原作を読んではいたのですが、この機会に再読
概要と感想を記録します
- デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 概要
- 僕と妻の感想
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他の書籍紹介はここにまとめています
書籍概要
書籍タイトル
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」
編集・著者
丸山正樹
発行所
文藝春秋
初版発行日
単行本:2011年7月23日
文庫本:2015年8月4日
本の内容
NHKドラマ化、韓国映画化決定!
仕事と結婚に失敗した荒井尚人。いまの恋人にも半ば心を閉ざしているが、やがて唯一の技能を活かして手話通訳士になる。
あるろう者の法廷通訳を引き受け、過去の事件に対峙することに。現在と過去、二つの事件の謎が交錯をはじめ……。マイノリティの静かな叫びが胸を打つ、感動の社会派ミステリー。シリーズ通して読み継がれるロングセラーです。
〈第6回 全国高校ビブリオバトル グランドチャンプ本〉
※NHKドラマ化決定! 草彅剛さんが荒井尚人を演じます。2023年冬放送予定。(前・後編、総合・BS4K)
※韓国映画化決定! 映画『無垢なる証人』、ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のム・ジウォン脚本カ、長篇映画監督デビュー作。2024年クランクイン予定
引用元 「BOOK」データベース
読んでみて
以下の感想はネタバレ含みますので、読まれる方はご承知おきください

主人公がコーダであることがキーポイントになるミステリーで引き込まれる内容
ろう者と聴者の両方の立場にあるコーダの主人公だからこそのミステリー小説です
ただのミステリーではなく、ろう文化に関する記述が詳細で、良く取材をされていることが伺えます
日本手話と日本語対応手話、優生保護法、過去の口話教育、ろう者の職業etc
ろう文化や過去の環境について良く取り上げられる内容なので、作品を通じて広まって欲しいですね
また、手話が出てくる小説は大抵『主人公は「あなたを愛しています」と手話で表現した』という具合で、簡素に記載されていることがほとんどで、個人的にはこういう表現があるとなんか淡白に感じてしまいます
一方、デフ・ヴォイスは時折手話を文章で表現される場面があります
(手話を分からない)読者目線でセリフを読み、その意味が訳された時、話者の意図や思いがわかる構成になっており、このような表現は読み応えがあって好きなシーンです

法廷における手話通訳の重要性が伺える内容
主人公はひょんなところから、法廷での手話通訳を任されることになります
彼は法廷での手話通訳を任されたことにより、いろんな事件の真相を知ることになります
結論から言うと、法廷における通訳は単なる通訳だけではなくその人の言葉を代弁するものだと
思いました
きちんと代弁できなければ 法廷で間違った方向で裁判される可能性もあり得る為です
少しネタバレになりますが、主人公は通訳をするにおいて
事前に日本語手話なのか、日本対応手話なのかを把握したり
法律の単語を理解できているかを確認したり、別の言葉に言い換えたりする等工夫をしていました
手話通訳者を目指している人にも、通訳とは?と考えさせられる内容になっておりお勧めできる一冊です
最後に 〜デフ・ヴォイスシリーズとして続編・番外編有り〜
ドラマ化、映画化が決まったデフ・ヴォイスについて感想をまとめました
デフ・ヴォイスはシリーズ化しており、第一作に興味を持ちましたらぜひ続けて読んで欲しいです
番外編としてデフ・ヴォイスシリーズの人気キャラクター・刑事何森を主人公とした作品も出ています
刑事何森が障害のある人の関わる事件を調査していきます
デフ・ヴォイスシリーズ主人公の再婚相手の子供(美和)とその友達(英知)が主人公の児童書も出ました
手話やろうに関するオススメ本はこちらにまとめています
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